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ー室生犀星ー
トップトップと汽車は出てゆく汽車はつくつくあかり点くころ
北国の雪をつもらせ
つかれて熱い息をつく汽車である
みやこやちまたに
遠い雪国の心をうつす
私はふみきりの橋の上から
ゆきの匂いをかいでいる
汽車のあかりもみえる橋の上
(「抒情小曲集」より)
<ぜひ読んでおきたい! 心に残る短い詩>