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2015/07/29

ばあやのお話

ー金子みすゞー

ばあやはあれきり話さない、

あのおはなしは、すきだのに。

 

「もうきいたよ」といったとき、

ずいぶんさびしい顔してた。

 

ばあやの瞳(め)には、草山の、

野茨(のいばら)のはなが映(うつ)ってた。

 

あのおはなしがなつかしい、

もしも話してくれるなら、

五度も、十度も、おとなしく、

だまって聞いていようもの。

 

<ぜひ読んでおきたい! 心に残る短い詩>

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