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寒中の木の芽

ー内村鑑三ー

一、春の枝に花あり

  夏の枝に葉あり

  秋の枝に果あり

  冬の枝に慰(なぐさめ)あり

 

二、花散りて後に

  葉落ちて後に

  果失せて後に

  芽は枝に顕(あら)わる

 

三、嗚呼(ああ)憂に沈むものよ

  嗚呼不幸をかこつものよ

  嗚呼冀望(きぼう)の失せしものよ

  春陽の期近し

 

四、春の枝に花あり

  夏の枝に葉あり

  秋の枝に果あり

  冬の枝に慰あり

 

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