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納豆売

ー千家元麿ー

日の出前の町を

納豆売の女は赤ん坊を背中に縛りつけて

鳥の様に歌ってゆく

すばらしい足の早さで

あっち、こっちで御用を聞いて

機嫌のいい、挨拶をして

町から町を縫って

空気を清めて行く

鳥のように早く、姿も見せず歌ってゆく

私はあの声が好きだ。
あの姿が好きだ。

<ぜひ読んでおきたい! 心に残る短い詩>

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