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中原中也の詩に出てくる「人名・地名」 2

次に詩集「在りし日の歌」に現われる
「人名」や「地名」などの固有名詞を見ていきます。

 
<在りし日の歌>
 
夜更の雨
    ――ヴェルレーヌの面影――
 
雨は 今宵(こよい)も 昔 ながらに、
  昔 ながらの 唄を うたってる。
だらだら だらだら しつこい 程だ。
  と、見る ヴェル氏の あの図体(ずうたい)が、
倉庫の 間の 路次(ろじ)を ゆくのだ。
 「ヴェルレーヌ」「ヴェル氏」
 
 
 
さてベランダの上にだが
見れば銅貨が落ちている、いやメダルなのかァ
これは今日昼落とした文子さんのだ
明日はこれを届けてやろう
※「文子さん」
 
 
この小児
 
コボルト空に往交(ゆきか)えば、
野に
蒼白(そうはく)の
この小児(しょうに)。
※「コボルト」
 
 
冬の明け方
 
やがて薄日(うすび)が射し
青空が開(あ)く。
上の上の空でジュピター神の砲(ひづつ)が鳴る。
※「ジュピター神」 
 
 
老いたる者をして
    ――「空しき秋」第十二―― 
 
〔空しき秋二十数篇は散佚(さんいつ)して今はなし。その第十二のみ、諸井三郎の作曲によりて
残りしものなり。〕
※「諸井三郎」
 
 
秋の消息
 
此(こ)の日頃(ひごろ)、広告気球は新宿の
空に揚(あが)りて漂(ただよ)えり
 「新宿」
 
 
秋日狂乱
 
それにしても今日は好いお天気で
さっきから沢山の飛行機が飛んでいる
――欧羅巴(ヨーロッパ)は戦争を起(おこ)すのか起さないのか
誰がそんなこと分るものか
 
ああ、誰か来て僕を助けて呉れ
ジオゲネスの頃には小鳥くらい啼(な)いたろうが
きょうびは雀(すずめ)も啼いてはおらぬ
地上に落ちた物影でさえ、はや余(あま)りに淡(あわ)い!
※「欧羅巴(ヨーロッパ)」「ジオゲネス」
 
 
お道化うた
 
月の光のそのことを、
盲目少女(めくらむすめ)に教えたは、
ベートーヴェンか、シューバート?
俺の記憶の錯覚が、
今夜とちれているけれど、
ベトちゃんだとは思うけど、
シュバちゃんではなかったろうか?
※「ベートーヴェン」「シューバート」「シュバちゃん」「ベトちゃん」
 
 
除夜の鐘
 
その時銀座はいっぱいの人出、浅草もいっぱいの人出。
その時囚人は、どんな心持だろう、どんな心持だろう、
その時銀座はいっぱいの人出、浅草もいっぱいの人出。
※「銀座」「浅草」
 
 
雪の賦
 
その雪は、中世の、暗いお城の塀にも降り、
大高源吾(おおたかげんご)の頃にも降った……
 
ロシアの田舎の別荘の、
矢来(やらい)の彼方(かなた)に見る雪は、
うんざりする程永遠で、
※「大高源吾(おおたかげんご)」「ロシア」
 
 
独身者
 
石鹸箱(せっけんばこ)には秋風が吹き
郊外と、市街を限る路(みち)の上には
大原女(おはらめ)が一人歩いていた
 「大原女(おはらめ)」
 
 
ゆきてかえらぬ
      ――京 都――
※「京都」
 
 
月の光 その一
 
  おや、チルシスとアマントが
  芝生の上に出て来てる
※「チルシス」「アマント」
 
 
月の光 その二
 
おおチルシスとアマントが
庭に出て来て遊んでる
※「チルシス」「アマント」
 
 
冬の長門峡
 
長門峡(ちょうもんきょう)に、水は流れてありにけり。
寒い寒い日なりき。
※「長門峡(ちょうもんきょう)」
 
 
米 子
 
処女(むすめ)の名前は、米子(よねこ)と云(い)った。
夏には、顔が、汚れてみえたが、
冬だの秋には、きれいであった。
――かぼそい声をしておった。
※「米子」
 
 
正 午
       丸ビル風景
※「丸ビル」
 
 
「コボルト」とか「ジュピター神」とか「チルシス」「アマント」とかは
厳密にいえば「人」ではありませんが
入れておきました。
「大原女(おはらめ)」は「地名」に分類できるでしょう。
 
「地名・人名」だけを列記すると
「ヴェルレーヌ」
「ヴェル氏」
「文子さん」
「コボルト」
「ジュピター神」 
「諸井三郎」
「欧羅巴(ヨーロッパ)」
「ジオゲネス」
「ベートーヴェン」
「シューバート」
「シュバちゃん」
「ベトちゃん」
「銀座」
「浅草」
「大高源吾(おおたかげんご)」
「ロシア」
「大原女(おはらめ)」
「京都」
「チルシス」
「アマント」
「長門峡(ちょうもんきょう)」
「米子」
「丸ビル」
 
――となりました。
 
「在りし日の歌」58篇のうち14篇に現われました(重複して登場したものは数えません)。
 
 
個々の名前については
後にまとめて「解説」を加える予定です。
今は、列挙するだけにしておきます。

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