中原中也の恋愛詩<31選>
<中原中也の詩の中で恋愛に関するものを集めてみました>
ポッカリ月が出ましたら、舟を浮べて出掛けましょう。〜湖 上
崖の上の彼女の上に 精霊が怪しげなる条を描く。〜深夜の思い
死んだっていいよう、と、うつくしい魂は涕くのであった。〜妹 よ
おまえが声をかけるのだ、どっかにはいって憩みましょうよと。〜わが喫煙
そなたの胸は海のよう おおらかにこそうちあぐる。〜みちこ
そんなに美しいあなたさえ あんな言葉を気にするなんて、〜マルレネ・ディートリッヒ
そなたは豹にしては鹿、鹿にしては豹に似ていた。〜細 心
なにゆえに こころかくは羞じらう 〜含 羞(はじらい)
眼うるめる 面長き女 たちあらわれて 消えてゆく 〜六月の雨
かぼそい声をもう一度、聞いてみたいと思うのだ 〜米 子
この利己一偏の女の子は、〜或る女の子
タバコとマントは同類で タバコが男でマントが女だ 〜タバコとマントの恋
正直過ぎては不可ません 親切過ぎては不可ません 〜恋の後悔
思惟の対象がみんな恋人になります。〜(天才が一度恋をすると)
途中下車して 無効になった切符が 〜(あなたが生れたその日に)
いとけない顔のうえに、降りはじめの雨が、ぽたっと落ちた… 〜間奏曲
最も弱いものは 弱いもの 〜初 恋
空想は植物性です 女は空想なんです 〜不可入性
アルコールのような夕暮に 二人は再びあいました 〜幼き恋の回顧
千の華燈よりとおくはなれ、〜かの女
私にかまわず実ってた 新しい桃があったのだ… 〜春と恋人
少女がいま校庭の隅に佇(たたず)んだのは 〜少女と雨
女 吹取紙(すいとりがみ)を早くかせ 〜(女)
それは実際あったことでしょうか 〜初恋集
思えば僕は一度だって 素直な態度をしたことはなかった 〜(おまえが花のように)
疲れやつれた美しい顔よ、私はおまえを愛す 〜疲れやつれた美しい顔
そのうすいくちびるとそのほそい声とは、食べるによろしい。〜(そのうすいくちびると)
女よ、美しいものよ、私の許(もと)にやっておいでよ。〜女 よ
私は、彼の女の傍に、騎兵のサーベルと、長靴とを感ずるのだ 〜悲しき画面
私の聖母(サンタ・マリヤ)! とにかく私は血を吐いた! 〜盲目の秋
その日蝶々の落ちるのを 夕の風がみていました 〜想像力の悲歌
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