中原中也の夏の詩<23選>
<中原中也の夏の詩を集めてみました>
夏の真昼の静かには タールの光も清くなる。〜夏の日の歌
山の端は、澄んで澄んで、金魚や娘の口の中を清くする。〜逝く夏の歌
やれやれと思っていると ナインも打者も悉く消え 〜夏の夜に覚めてみた夢
真ッ白い嘆かいのうちに、海を見たり。鴎を見たり。〜夏と私
血を吐くような 倦うさ、たゆけさ 〜夏
暑い日が毎日つづいた。〜夏日静閑
雲はとおく、ゴボゴボと泡立って重なり、地平の上に、押詰っていた。〜夏
温泉町のほの暗い町を、僕は歩いていた、ひどく俯(うつむ)いて。〜夏の記臆
とある朝、僕は死んでいた。〜夏
夏は青い空に、白い雲を浮ばせ、わが嘆きをうたう。〜夏は青い空に……
夏の夜の、博覧会は、哀しからずや 〜夏の夜の博覧会はかなしからずや
夏の昼の青々した木蔭は 私の後悔を宥めてくれる 〜木 蔭
耀く浪の美しさ。人なき海の夏の昼。〜夏の海
蝉が鳴いているほかになんにもない! 〜蝉
夏が来た。空を見てると、旅情が動く。〜(夏が来た)
蒸気で出来た白熊が、沼をわたってやってくる。〜初夏の夜
疲れた胸の裡を 桜色の 女が通る 〜夏の夜
夏の午前よ、いちじくの葉よ 〜いちじくの葉
アメリカの国旗とソーダ水とが 恋し始める頃ですね 〜初 夏
夏の暑い日に、俺は庭先の樹の葉を見、蝉を聞く。 〜夏と悲運
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