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(あなたが生れたその日に)

 
あなたが生れたその日に
ぼくはまだ生れていなかった

途中下車して
無効になった切符が
古洋服のカクシから出て来た時
恐らく僕は生れた日というもの
 

▶音声ファイル(※クリックすると音が出ます)

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ひとくちメモ

(あなたが生まれたその日に)は

題名がないことから

未完成作であることがわかる上に

「乱れた草書体で」記されていますから

早書きしなければならない

なんらかの理由があったことが

想像される詩です。

想念に浮かんだ詩句が

消えてしまわないうちに

急いで書き留めたのか

外出中の路上で

歩きながら書きなぐったのか

何か他のことをしながら

書いたのか――

色々なシーンが

浮かんできます。

「ノート1924」の

冒頭の作品「春の日の怒」から

「恋の懺悔」

「不可入性」

「天才が恋をすると」の4作品と同一の

細字用万年筆を持ち直して記されましたが

中字用万年筆に変えた

「風船玉の衝突」や「自滅」と

さほど隔たりのない日の

春の制作と推定されています。

あなたは

やはり泰子のことで

泰子のほうが

僕より年上であるということを

どのような理由があったのかは不明ですが

認識する場面があったのでしょう。

きっかけは

途中下車して

無効になった切符が

泰子の古い洋服のポケットから出てきて

そこに印字された年月日が

遠い日付であったために

泰子の誕生と詩人の誕生に

思いをめぐらせた――

というストーリーが見えてきますが

それほど

整った話ではないのかもしれません。

まったく見当はずれなのかもしれません。

ダダでもなく

ダダの片鱗もなく

詩人の日常をしのばせる

詩の断片ですが

ダダ詩に発展させるつもりがあったのかもしれません。

切符が

詩人のものであったと想定しても

この未完の詩の読みは

この程度にとどめたほうがよさそうです。

 

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