ツイッター

  • 中原中也(bot)
    (詩の全文が読めるリンク付)
  • 「中原中也」に関するツイート

末黒野

中原中也全詩集

  • おすすめ本

広告

中原中也詩集

  • おすすめ本

« 夏の記臆 | トップページ | 京浜街道にて »

童 謡

 
しののめの、
よるのうみにて
汽笛鳴る。

心よ
起きよ、
目を醒(さ)ませ。

しののめの、
よるのうみにて
汽笛鳴る、

象の目玉の、
汽笛鳴る。
 
    (一九三三・九・二二)


 

<スポンサーリンク>


ひとくちメモ

「童謡」は

「京浜街道にて」と同じ

1933922日の日付をもつ作品で

「小唄二篇」第1節の

第1次形態であることがわかっています。

口に出して歌われることを想定して

作られたことが確かで

575

435

575

75

と、きれいな音数律でまとめられています。

汽笛は、

よく現れるモチーフで

「在りし日の歌」中の「頑是ない歌」で

思えば遠く来たもんだ

十二の冬のあの夕べ

港の空に鳴り響いた

汽笛の湯気は今いづこ

――と歌いだされるフレーズなどは

よく知られています。

中原中也は

生まれて約半年後に

父謙助の任地であった旅順へ

母フクらに連れられていきます。

記憶に残るはずもない

この「経験」を

詩人は

母フクから折りに触れて

聞かされて、

みずみずしく記憶にとどめるのです。

そしてしばしば

あたかも原体験であるかのように

詩に歌いました。

この世に生まれ出て半年の

汽笛の音は

どんなものだったでしょうか。

象の目玉のイメージを刻む

巨大な「音」だったのでしょうか。

乳児の耳をつんざく

汽笛の音に

目を見開いて

象の目玉になったのは

詩人自身であったようにも

取れるところに味があります。

 

<スポンサーリンク>

« 夏の記臆 | トップページ | 京浜街道にて »

スポンサードリンク

「山羊の歌」〜羊の歌

未発表詩篇〜ダダ手帖(1923年〜1924年)

おすすめ本

中原中也の手紙から

中原中也の手紙

ランボー詩集

  • おすすめ本

中原中也が訳したランボー(はじめに)

ランボー詩集〜附録

ランボー詩集〜後記

ランボー〜ノート翻訳詩

ランボー〜翻訳草稿詩篇

ランボー