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38 ユラユラと曇れる空を指してゆく淡き煙よどこまでゆくか
39 白き空へ黒き煙のぼりゆけば秋のその日もなお淋しかり

40 的(あて)もなく内を出でけり二町ほど行きたる時に後を眺めぬ
41 ただジっと聞いてありしがたまらざり姿勢正して我いいはじむ
42 腹たちて紙三枚をさきてみぬ四枚目からが惜しく思わる
43 見ゆるもの聞ゆるものが淋しかり歌にも詩にもなりはせざりき

44 天下の人これきけというざまをして山に登ればハモニカ吹けり
 

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