ツイッター

  • 中原中也(bot)
    (詩の全文が読めるリンク付)
  • 「中原中也」に関するツイート

末黒野

中原中也全詩集

  • おすすめ本

広告

中原中也詩集

  • おすすめ本

« さまざまな人 | トップページ | 夜 店 »

夜空と酒場

 
夜の空は、広大であった。
その下に一軒の酒場があった。

空では星が閃(きら)めいていた。
酒場では女が、馬鹿笑いしていた。

夜風は無情な、大浪(おおなみ)のようであった。
酒場の明りは、外に洩(も)れていた。

私は酒場に、這入(はい)って行った。
おそらく私は、馬鹿面(ばかづら)さげていた。

だんだん酒は、まわっていった。
けれども私は、醉いきれなかった。

私は私の愚劣を思った。
けれどもどうさえ、仕方はなかった。

夜空は大きく、星もあった。
夜風は無情な、波浪(はろう)に似ていた。
 

▶音声ファイル(※クリックすると音が出ます)

<スポンサーリンク>

 

ひとくちメモ

「夜空と酒場」は、
「早大ノート」(1930~1937)の
はじめの方にあります。

どこかしら寂寥感のある
酒場風景です。
林立するビル群や
人のざわめきが聞こえてきません。

壮大な夜空と
その下の酒場……という
構図が大きくて
そう感じるのでしょうか

東京の空は
中也の生きていた時代には
広く大きなものだった、ということを
あらためて知ります

つい最近、
といっても、
高度成長前の東京、
たとえば、
東京タワーの出来る前の東京は
天の川さえ見ることができました。

武蔵野の面影が
この詩の夜空にはあります。
銀座あたりにも
この空は広がっていました。

大酒飲んでも
酔えない詩人……。

 

« さまざまな人 | トップページ | 夜 店 »

スポンサードリンク

「山羊の歌」〜羊の歌

未発表詩篇〜ダダ手帖(1923年〜1924年)

おすすめ本

中原中也の手紙から

中原中也の手紙

ランボー詩集

  • おすすめ本

中原中也が訳したランボー(はじめに)

ランボー詩集〜附録

ランボー詩集〜後記

ランボー〜ノート翻訳詩

ランボー〜翻訳草稿詩篇

ランボー