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末黒野

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悲しき朝

 
河瀬(かわせ)の音が山に来る、
春の光は、石のようだ。
筧(かけい)の水は、物語る
白髪(しらが)の嫗(おうな)にさも肖(に)てる。

雲母(うんも)の口して歌ったよ、
背ろに倒れ、歌ったよ、
心は涸(か)れて皺枯(しわが)れて、
巌(いわお)の上の、綱渡り。

知れざる炎、空にゆき!

響(ひびき)の雨は、濡(ぬ)れ冠(かむ)る!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

われかにかくに手を拍く……

 

▶音声ファイル(※クリックすると音が出ます)

 

<ひとくちメモ>

いくつもの巨岩が山をなし

岩と岩との間を流れ落ちてくる滝があります。

水しぶきを浴びながら見上げると

彼方には木々がのぞき

そのまた彼方には

コバルトブルーの空……。

ひっきりなしに聞こえてくるせせらぎの音

春先の陽光はキーンと固く

岩の間を流れ落ちる滝は

まるで

老女の白髪……。

ぼくは歌った

雲母みたいに薄っぺらに口をとがらせて

心の中は涸れていて、皺枯れていて

岩の上で綱渡りしているようだった

でも、だれも知らないだろう! 

ぼくの中の炎、

情熱は空に向かって行ったのさ。

河瀬の音が

雨の音になっていよいよ高まって、

ああ心の中までビショビショしてきた!

…………

とにもかくにも

ぼくは手をはたいて……

この手に負えない悲しみに

……折れ合おうと

……したのです

ここにも

詩人宣言があります。

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